無料AI文字起こしツール比較|月間上限と1回上限で選ぶ
この記事は2026年8月9日に各サービスの公式ページを確認した内容です。 無料枠、機能、データの取り扱いは改定されるため、利用前にリンク先の最新条件も確認してください。
結論:無料枠は「月間総量」と「1回の上限」を分けて選ぶ
無料のAI文字起こしツールは、毎月使える合計時間だけで選んではいけません。月間総量が多く見えても、1回あたりの上限が短ければ、会議やインタビューの録音をそのまま処理できないためです。
AI文字起こしツールとは、音声を認識してテキストに変換し、サービスによっては話者の区別や要約まで補助する道具です。
2026年8月時点で、無料から始める候補は次のように分かれます。
- 録音済みファイルを短く分けて試す:Nottaのフリープラン
- 会議向けの専用サービスを無料から確認する:LINE WORKS AiNoteのフリープラン
- 目の前の音声を文書へ直接入力する:Googleドキュメントの音声入力
ただし、Nottaのフリープランは月120分でも1回につき3分までです。1時間の会議を1本アップロードして文字起こしする用途には合いません。LINE WORKS AiNoteはフリープランがありますが、2026年8月9日に確認した公式製品ページでは無料で使える分数が案内されていません。Googleドキュメントは録音済みファイルのアップロードではなく、マイクから入る音声をその場で文字にする機能です。
つまり、単純な「無料時間の多い順」では比較できません。まず録音済みファイルを処理したいのか、リアルタイム入力でよいのかを決め、その後に月間総量、1回の上限、データの扱いを確認する順序が現実的です。
文字起こし以外の用途も含めてツールを選んでいる段階なら、先に用途ごとに最優先で見る基準を決めておくと、機能の多さだけで選ぶのを避けられます。
無料候補3つは、何が違うのか
3つの違いは、無料かどうかより、音声をどう入れるかに表れます。録音ファイルのアップロードとマイク入力を同じ機能として扱うと、選んだ後にやりたい作業ができないことがあります。
| 候補 | 音声の入れ方 | 無料利用の条件 | 確認できる機能 | 向く使い方 |
|---|---|---|---|---|
| Notta | 会議の録音・ファイルインポート | 月120分、1回3分、ファイル50個/月 | 話者識別 | 短い音声で文字起こしの流れを確かめる |
| LINE WORKS AiNote | 会議・録音向けの専用サービス | フリープランあり | 話者分離。自動話者認識は有料プラン | 専用の会議文字起こし環境を確認する |
| Googleドキュメント | パソコンのマイク入力 | Googleアカウントで利用 | 日本語を含む多言語の音声入力 | その場の発話を文書へ直接入力する |
この表で最初に見るのは「向く使い方」ではなく、音声の入れ方です。
たとえば、すでにスマートフォンやICレコーダーで収録した音声があるなら、Googleドキュメントの音声入力は本来の用途とずれます。公式ヘルプはパソコンのマイクをオンにして使う手順を案内しており、録音済みファイルをアップロードする機能は案内していません。
一方、Nottaはファイルインポートに対応しますが、フリープランでは1回3分という制約があります。長い録音を細かく分割すれば形式上は入れられても、分割、アップロード、結合の手間が増えます。無料であることより、人の作業を含めて本当に時間が減るかで判断してください。
LINE WORKS AiNoteは日本語・英語・中国語・韓国語に対応し、話者分離を掲げています。ただし、自動で話者を認識する機能は有料プランです。また、フリープランの月間分数と1回あたりの上限値は、今回確認した公式製品ページでは案内されていないため、導入画面で現在の条件を読んでから本番の会議に使う必要があります。
Nottaは月120分でも、1回3分まで
Nottaのフリープランで最も見落としやすいのは、月120分と1回3分が同時に適用される点です。月間の合計だけを見れば長い会議にも使えそうですが、1つの音声を連続して処理できる長さは別に制限されています。
| 確認項目 | Nottaフリープランの条件 |
|---|---|
| 料金 | 0円・クレジットカード登録不要 |
| 月間の文字起こし時間 | 120分/月 |
| 1回あたりの上限 | 3分まで |
| ファイルインポート | 50個/月 |
| AI要約 | 10回/月 |
たとえば1時間の会議なら、月120分の範囲には収まります。しかし、1回3分のため会議全体を1本のまま処理できません。この場合、月間総量ではなく1回上限が実用性を決めます。
音声を細かく分けると、結合や話者名の修正が増えます。Nottaのフリープランは短い音声の操作確認に使い、長い会議では1回上限が音源より長いプランを検討してください。
無料枠は、次の4つを別々にメモすると判断しやすくなります。
- 1か月で使える合計時間
- 1回または1ファイルの上限
- インポートできるファイル数
- 要約や話者識別など、文字起こし後の機能上限
チャット型AIでも「無料枠あり」だけでは判断できない点は共通しています。ChatGPT・Claude・Geminiを無料枠やデータの扱いで比べる観点でも、上限の数字を用途と切り離さない考え方を整理しています。
LINE WORKS AiNoteは無料分数とデータ利用を申込時に読み直す
LINE WORKS AiNoteにはフリープランがありますが、無料で使える分数と音声データの扱いを一言で断定できません。2026年8月9日に確認した公式ページでは、無料枠の具体的な分数を確認できず、データ利用に関する公式内の説明も食い違って読めるためです。
製品ページでは、フリープランについて、サービス体験の向上やAI技術の性能向上のために音声データを利用する場合があることに同意する構成になっています。有料プランについては、文字起こしした内容をAIの学習データとして利用しないと案内しています。
一方、「AiNoteサービス音声データ利用規約」には、有償プランのリリース後に適用される規約であり、有償プランがリリースされるまではフリープラン利用時に音声データを取得しない、という説明があります。現在どの記述がどの利用者に適用されるかは、この2ページだけから確定できません。
そのため、この記事では「フリープランの音声は学習に使われる」「使われない」のどちらにも決めつけません。利用する場合は、申込画面に表示される最新の同意文、音声データ利用規約、プライバシーポリシーを同じ日に確認するのが安全です。
社内会議、顧客名を含む相談、未公開商品の打ち合わせなどは、無料で試すための音源に向きません。まず機密性のない音声で機能を確認し、業務データを入れる前に、組織の情報管理ルールと契約プランの条件を照合してください。
Googleドキュメントは録音ファイルよりリアルタイム入力向け
Googleドキュメントの音声入力は、パソコンのマイクから入る音声を、その場で文書へ入力したいときの候補です。録音済みの会議ファイルをアップロードして、話者ごとに整った議事録を作る専用サービスとは性質が違います。
公式ヘルプでは、Chrome、Edge、Safariで利用でき、日本語を含む多数の言語が案内されています。利用時はパソコンのマイクがオンになっており、正常に動作することが前提です。
自分の考えを話して下書きにする、対面の発話をその場で残す、といった用途に向きます。録音ファイルの直接処理、複数話者の自動区別、音声と文字をひもづけた聞き直し、会議要約が必要なら専用ツールを検討してください。
録音をスピーカーで再生してマイクに拾わせる方法は、雑音や音量に左右されます。ファイルを直接処理する方法ではないため、長い録音では再生と修正に時間がかかります。
出典:Notta 料金プラン、LINE WORKS AiNote 製品ページ、AiNoteサービス音声データ利用規約、LINE WORKS プライバシーポリシー、Googleドキュメント エディタ ヘルプ「音声入力」(いずれも2026年8月9日確認)。
Word・Rimo Voice・CLOVA Noteを無料候補に入れない理由
Microsoft Word、Rimo Voice、CLOVA Noteは文字起こしの話題で見かける名前ですが、2026年8月時点の恒常的な無料候補として同じ表に入れるのは適切ではありません。WordはMicrosoft 365の契約が必要で、Rimo Voiceは無料トライアルのみ、CLOVA Noteはすでにサービスを終了しています。
| サービス | 2026年8月時点の位置づけ | 候補から外す理由 |
|---|---|---|
| Microsoft Word トランスクリプト | Microsoft 365契約者向け | 無料サービスではない |
| Rimo Voice | 無料トライアルあり | 継続して使える無料枠ではない |
| CLOVA Note | サービス終了 | 2025年7月31日に終了 |
Microsoft Wordのトランスクリプトは、Microsoft 365契約者向けで、1か月あたり最大300分です。音声はOneDriveに保存され、.wav、.mp4、.m4a、.mp3に対応します。すでに契約している人の候補にはなりますが、誰でも無料で使える機能ではありません。
Rimo Voiceはクレジットカード登録なしの無料トライアルがありますが、継続利用できる無料枠ではありません。全プランでAI学習なしと明記しているため、試用後の有料化も含めて検討する候補です。
CLOVA Noteは2025年7月31日にサービスを終了し、公式サイトはLINE WORKS AiNoteへの移行を案内しています。古い比較記事に載っていても、現役候補には入れないでください。
出典:Microsoft サポート「レコーディングの文字起こし」、Rimo Voice 公式サイト、Rimo Voice プラン、CLOVA Note 公式サイト(いずれも2026年8月9日確認)。
音声データとAI学習は「無料だから同じ」ではない
音声データの扱いはプランごとに異なり、無料ツールを一括して安全とも危険とも言えません。
Nottaで「AI学習なし」と明記されるのはエンタープライズのみです。他プランが学習に使われるという意味ではなく、料金ページでは扱いが明示されていません。国内保管と多重暗号化の案内だけで、個別の業務音声を入れてよいとは判断できません。
LINE WORKS AiNoteは公式内の説明が食い違って読めます。Googleの音声入力ヘルプは操作方法を案内しますが、学習利用の説明までは確認できません。一方、Rimo Voiceは全プランで「AI学習なし」と明記しています。
業務音声を扱う前に、少なくとも次の4点を確認してください。
- 音声ファイルと文字起こし結果がどこに保存されるか
- 保存期間と、自分で削除できる範囲
- AI学習やサービス改善への利用条件
- 個人向けと法人向けで条件が変わるか
顧客名、個人情報、契約前の情報、社外秘の数字が入る音声は、確認が済むまでアップロードしないほうがよいでしょう。チャット型AIを含めた入力データの読み方は、各プランの規約を確認する観点も参考になります。
出典:Notta 料金プラン、LINE WORKS AiNote 製品ページ、AiNoteサービス音声データ利用規約、Googleドキュメント エディタ ヘルプ「音声入力」、Rimo Voice 公式サイト、Rimo Voice プラン(いずれも2026年8月9日確認)。
Nottaの3日間無料トライアルは終了後に自動更新される
Nottaのフリープランと3日間無料トライアルは別物です。フリープランは0円・カード登録不要ですが、ウェブ版のトライアルは終了後にプレミアム年間プランへ自動更新されます。
公式FAQでは、開始から72時間以内に解約すれば請求は発生しないと案内しています。終了時刻も申込画面で確認してください。
申込前には次の3点を控えておきます。
- 自動更新後に切り替わるプラン
- 無料期間が終わる正確な日時
- 申し込んだ経路に対応する解約手順
自動更新そのものを詐欺と決めつけることはできません。ただし、無料期間後の契約期間と総額を読まないと意図しない課金につながります。無料の入口から有料契約へ進む導線を確認する方法も申込前の確認に使えます。
出典:Notta 料金プラン、Nottaサポート「Nottaウェブ版の『3日間無料トライアル』とは何ですか?」(いずれも2026年8月9日確認)。
無料ツールを選ぶときは、同じ音声で5項目を測る
無料ツールの比較は、紹介記事の順位ではなく、自分が扱う音声に近いサンプルを同じ条件で入れて測ると判断しやすくなります。ただし、試用段階では顧客情報や未公開情報を除いた音声を使ってください。
確認する項目は5つです。
- 入力方法:録音ファイルを直接入れられるか、マイク入力だけか
- 上限:月間総量と1回あたりの上限を分けて確認したか
- 修正時間:誤変換、句読点、固有名詞を直し終わるまで何分かかったか
- 話者の扱い:複数人の発言を区別できるか、名前を付け直す必要があるか
- データの扱い:保存先、保存期間、学習利用、削除方法を確認したか
精度が高くても、音声の分割や話者名の付け直しに時間がかかれば時短にはなりません。人の修正が終わるまでを測り、片付けたい作業と合格ラインを一文にする手順に沿って候補を絞ってください。
よくある質問
1時間の会議を無料で文字起こしできますか。
候補によって条件が違うため、一律には言えません。Nottaのフリープランは月120分ありますが1回3分までなので、1時間の音声を1本のまま処理できません。LINE WORKS AiNoteは利用時点の無料上限を申込画面で確認し、Googleドキュメントは録音ファイルのアップロードではなくマイク入力として考えてください。
Nottaは月120分なので、1時間の会議を月2回処理できますか。
月間総量だけなら120分ですが、フリープランには1回3分の上限があります。そのため、1時間の会議を2本そのまま文字起こしする使い方はできません。Nottaでは月間総量と1回上限を分けて判断する必要があります。
無料の文字起こしツールに社内会議の音声を入れても安全ですか。
無料か有料かだけでは判断できません。サービスとプランごとに、保存先、保存期間、AI学習や製品改善への利用、削除方法を確認してください。顧客名や未公開情報が入る音声は、最新規約と社内ルールの確認が終わるまでアップロードしないほうがよいでしょう。
Nottaの3日間無料トライアルは自動で有料になりますか。
Nottaウェブ版は、3日間無料トライアルの終了後にプレミアム年間プランへ自動更新されます。公式FAQでは、開始から72時間以内に解約すれば請求は発生しないと案内しています。申込画面で終了日時と解約手順を確認してください。
出典:Notta 料金プラン、Nottaサポート「ウェブ版の3日間無料トライアル」(いずれも2026年8月9日確認)。
まとめ
無料のAI文字起こしツールは、無料時間の大きさだけでは選べません。
- Notta:月間総量とは別に、1回の上限を確認する
- LINE WORKS AiNote:無料上限とデータ利用条件を申込時に読み直す
- Googleドキュメント:録音ファイルではなく、マイクからの入力向け
- Word・Rimo Voice:契約者向け機能や試用枠と、恒常無料プランを分ける
- CLOVA Note:終了済みのため、現在の候補に入れない
選ぶ順序は、入力方法 → 1回の上限 → 月間総量 → 修正時間 → データの扱いです。機密性のない音声で試し、人の修正まで含めて作業時間が減るかを確かめてください。